【結婚式のドリンク】種類と選び方のポイント|ゲスト満足度を高めるコツ
前回の記事「【デザートビュッフェ】デザートビュッフェのメリット・デメリットは?種類や予算についてもご紹介!」では、デザートビュッフェのメリット・デメリットについて詳しくご紹介しました。
今回の記事では「結婚式のドリンク」についてみていきましょう。
結婚式の準備を進める中で、新郎新婦が最も悩むポイントは会場や衣装、料理、演出などの目に見えやすい要素ですよね。そのため、結婚式のドリンクについてはどうしても優先順位が下がりがちになるアイテムです。
「最初に案内されたプランのままでいいかな」
「式場が料理に合うものを用意してくれるだろう」
「ドリンクはプランナーさんにお任せでいいよね」
など、ドリンクについて深く考えないまま決めてしまうケースも少なくありません。
しかし、実はドリンクもゲストの満足度を左右する重要なアイテムのひとつ。料理は一皿ずつ提供されますが、ドリンクは結婚式の最初から最後まで常にゲストのそばにあるものなのです。
おふたりのために来てくれた大切なゲストには、美味しい料理と美味しいドリンクで満足してもらいたいですよね。
この記事では、結婚式のドリンクである「ウェルカムドリンク」と「披露宴のドリンク」について詳しくご紹介します。ドリンクを選ぶときに意識して欲しいポイントや費用相場についても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
結婚式のドリンクは2種類ある!

結婚式のドリンクは、大きく分けると「ウェルカムドリンク」と「披露宴で提供されるドリンク」の2種類あります。まずは、この2種類についてみていきましょう。
ウェルカムドリンクとは
ウェルカムドリンクとは、挙式前や披露宴開始前のゲストの待ち時間に提供されるドリンクのことです。1番最初にゲストに提供されるおもてなしドリンクともいえます。
ウェルカムドリンクは必ず必要なものではないため、「ウェルカムドリンクってなぜ必要なの?」と思っている人もいるのではないでしょうか。実は、ウェルカムドリンクには3つの大切な役割があります。それぞれみていきましょう。

ゲストへのおもてなし
忙しい中来てくれたゲストに「来てくれてありがとう」という気持ちを、言葉ではなく行動で伝えられるのがウェルカムドリンクです。感謝やおもてなしの気持ちを伝えるのにぴったりなアイテムですよ。
また、特に夏場の結婚式の場合はウェルカムドリンクを用意しておくと◎。会場に来るまでに汗をかいているゲストもいるので、会場に着いてすぐに喉を潤すことができると喜ばれますよ。
空気を和ませてくれる
結婚式は非日常の場なので、ゲストも少し緊張していたり落ち着かない様子だったりしがちですよね。久しぶりに顔を合わせる親族や友人、初対面のゲストもいるため緊張感が生まれやすい場面でもあります。
そんな時にウェルカムドリンクを用意しておけば、ドリンクを口にすることで自然と場の空気が和らぎ緊張感をほぐすことができますよ。
ゲスト同士の会話のきっかけにもなる
「このドリンクおいしいね」「どんな式になるのかな」など、ゲスト同士が会話するきっかけが作れるのもウェルカムドリンクの魅力。ドリンクを飲みながらの交流は会話が弾み、会場の雰囲気が温かくなりますね。
ウェルカムドリンクの提供時間は通常20〜30分程度。この短い時間でゲストの緊張をほぐし、披露宴への期待感を高める役割があります。「なくてもいいもの」ではなく「あると披露宴の雰囲気が変わるもの」と考えてみてください。
定番のウェルカムドリンクと選び方

ウェルカムドリンクには、軽やかで飲みやすいものが向いています。披露宴でもドリンクは提供されるため、アルコール度数が低めのドリンクがおすすめです。
定番ウェルカムドリンク
- スパークリングワイン
- カクテル
- ソフトドリンク
- ノンアルコールカクテル
- 季節感のあるレモネードやサイダー
ウェルカムドリンクは、お酒が飲めない人のためにもアルコールとノンアルコールの両方を用意するようにしましょう。また、ウェルカムドリンクは見た目も大切です。色とりどりのドリンクが並んでいたら、ゲストの期待度も一気に高まるはず。
季節感を意識した色合いのドリンクでまとめたり、結婚式のテーマに合わせておふたりオリジナルのドリンクを用意したりできる式場もありますよ。ドリンクを使った演出についてもっと詳しく知りたい人は「【テーマウェディングのアイデア】テーマを料理やドリンクに!さまざまな演出をご紹介」をチェックしてみてくださいね。
<ポイント>
ウェルカムドリンクは「見た目の華やかさ」も重視しましょう。
グラスの形や飾り付け、提供場所の装飾なども含めて、ゲストが写真を撮りたくなるような演出を意識すると、SNS映えする結婚式になりますよ。
披露宴のドリンク

続いて、披露宴で提供されるドリンクについてみていきましょう。
披露宴のドリンクは、乾杯からお開きまで料理に合わせて提供されるメインのドリンクのこと。ゲストが最も長く楽しむドリンクであり、結婚式の料理と共に結婚式の満足度を支える重要なアイテムといえますね。
披露宴ドリンクの役割は、料理を引き立てて会話を弾ませ、ゲストがリラックスして過ごせる時間をつくることです。ウェルカムドリンクが結婚式の「第一印象」を左右するのに対して、披露宴ドリンクは「結婚式全体の満足度」を左右すると言っても過言ではありません。
多くの式場でフリードリンク形式が採用されており、ゲストは自分のペースで好きなドリンクを楽しむことができます。
披露宴ドリンクで大切な「乾杯酒」

披露宴ドリンクの中に「乾杯酒」があります。乾杯酒は、披露宴が始まって1番最初に口にするドリンクで、新郎新婦の幸せを願って全員で「乾杯!」と発声しながら飲む大切な飲み物です。
乾杯酒は、シャンパンやスパークリングワインが主流。ドリンクのプランによっては、乾杯酒もフリードリンクに含まれていることもあります。
妊婦さんや車で来ているためお酒が飲めないゲストには、色が似ているジンジャーエールなどノンアルコールドリンクを用意するように手配しておくと親切ですよ。
<乾杯酒の種類と特徴>
| 乾杯酒の種類 | 特徴 | 向いているシーン |
|---|---|---|
| シャンパン | 華やかで特別感がある | フォーマルな披露宴 |
| スパークリングワイン | コスパが良く華やか | カジュアル〜フォーマルまで幅広く |
| 日本酒(鏡開き) | 和の演出ができる | 和婚・年配ゲストが多い場合 |
| ノンアルコールスパークリング | 全員で同じものを楽しめる | お酒を飲めないゲストが多い場合 |
乾杯酒は披露宴の始まりを告げる大切な瞬間。プランに含まれているものをそのまま使うのも良いですが、乾杯酒だけグレードアップするという選択肢もあります。予算と相談しながら検討してみてください。
定番の披露宴ドリンクと選び方
披露宴のドリンクは、種類が少なすぎるとゲストをがっかりさせてしまう可能性があります。定番メニューはしっかりと提供できるようにしておくといいでしょう。
披露宴で提供される定番ドリンク
- ビール
- 赤ワイン
- 白ワイン
- 日本酒
- 焼酎
- ウーロン茶
- オレンジジュース
- ジンジャーエール
- コーラ
上記以外にも、様々なテイストのカクテルやノンアルコールカクテル、ノンアルコールビールなども用意しておくと◎。選択肢が豊富にあることで、ゲストは自分の好みに合わせて楽しむことができます。
ゲストがドリンクを選びやすいように、ドリンクメニューを卓上に置いたり、料理のメニュー表にドリンクメニューを記載したりするとより親切ですね。「何があるかわからない」という状況は、ゲストにとってストレスになることもあります。
結婚式のドリンク選びで意識したいポイント
結婚式のドリンクは料理と比べるとあまり重視されないことが多いですが、ゲストにとっては意外と印象に残るアイテムでもあります。ここでは、結婚式のドリンクを選ぶときに意識して欲しいポイントをご紹介します。

ゲストの年齢層や構成を意識する
結婚式に招待するゲストの顔ぶれは、新郎新婦それぞれで大きく異なります。親族が多いのか、友人中心なのか、職場関係のゲストが多いのかによって好まれるドリンクの傾向も変わりますよね。
たとえば、年配の親族が多い場合はビールやワインだけでなく、日本酒や焼酎といった「飲み慣れたお酒」があると◎。一方で、友人中心の披露宴ではカクテルやフルーティーなドリンクの方が場の雰囲気に合うことも。
| ゲスト層 | おすすめドリンク |
|---|---|
| 年配の親族が多い | ビール、日本酒、焼酎など飲み慣れたお酒 |
| 友人中心 | カクテル、フルーティーなドリンク |
| 職場関係が多い | 定番をしっかり押さえたラインナップ |
| 女性ゲストが多い | カクテル、ワイン、ノンアルコールカクテル |
ゲスト全員の好みを完全に満たすことは難しいですが、なるべくゲストの目線に立ってドリンクを用意することで、多くのゲストが自分に合った一杯を見つけやすくなりますよ。
お酒を飲まない人への配慮を忘れずに
結婚式に来るゲストは、必ずしも全員がお酒を楽しめるわけではありません。体質的に飲めない人や妊娠中・授乳中の人、車で来ている人など理由はさまざまです。
注意したいのは「飲めない人=ソフトドリンクで我慢」になってしまわないようにすること。ウーロン茶やオレンジジュースだけではどうしても選択肢が少なく、楽しさから少し取り残された気持ちになってしまうこともあります。
ノンアルコールビールやノンアルコールカクテルなど、見た目が華やかなドリンクが用意されていれば、飲めない人も楽しめる披露宴になるはずです。

<ポイント>
事前に招待状の返信ハガキで「お酒が飲めない方」を把握しておくと、当日スムーズに対応できます。席次表を作成する際に、お酒が飲めないゲストの席をスタッフに共有しておくと、最初からノンアルコールドリンクを用意してもらえますよ。
料理との相性を意識する
披露宴のドリンクは、単体で楽しむものではなく料理と一緒に味わうものです。
そのため、料理との相性を意識することも大切。

例えば、味の濃い料理が続く場合は口の中をさっぱりさせてくれるドリンクがあると、食事全体が重くなりすぎないのでおすすめ。反対に、繊細な味付けの料理が多い場合は、香りや味が強すぎないドリンクを選ぶことで料理本来の美味しさを引き立てることができます。
料理とドリンクの相性例
- 和食中心のコース → 日本酒や焼酎があると相性◎
- フレンチやイタリアン → ワインの種類を充実させると喜ばれる
- 中華料理 → ビールや紹興酒、ウーロン茶が合う
どんなドリンクが合うのか悩んでしまう場合は、プランナーや料理長などに相談してみるといいですね。
種類の多さではなく「バランス」を重視する
結婚式のドリンクは種類が少なすぎるのは避けた方が良いですが、多ければ良いというものではありません。あまりにも選択肢が多すぎるとゲストが迷ってしまったり、種類が多すぎてせっかく用意したドリンクに気付かれなかったりすることもあります。

大切なのは、「誰が見ても選びやすいラインナップ」になっているかどうかです。
バランスのチェックポイント
- アルコールとノンアルコールのバランス
- さっぱり系と甘めのバランス
- 定番ドリンクと特別感のあるドリンクのバランス
- 男性向け・女性向けのバランス
全体のバランスを重視して考えることで、ゲスト満足度の高いドリンク構成になりますよ。
季節に合わせたドリンクを取り入れる
季節感のあるドリンクを取り入れると、おもてなしの印象がぐっと上がります。

- 春:桜リキュールを使ったカクテル、ロゼワイン
- 夏:冷たいビール、フローズンカクテル、レモネード
- 秋:赤ワイン、アップルサイダー
- 冬:ホットワイン、ゆず茶、温かいドリンク
季節に合わせたドリンクは、ゲストとの会話のきっかけにもなります。「この時期にぴったりのドリンクを用意してくれたんだな」と、おふたりの心遣いが伝わりますよ。
ドリンクプランの種類と費用相場
結婚式のドリンクは、多くの式場でプラン制になっています。プランの内容と費用相場を把握しておきましょう。

ドリンクプランの種類
| プラン | 内容 | 費用相場(1人あたり) |
|---|---|---|
| ベーシックプラン | ビール、ワイン、ソフトドリンクなど基本的なラインナップ | 2,000〜3,000円 |
| スタンダードプラン | ベーシック+カクテル、日本酒、焼酎など | 3,000〜4,500円 |
| プレミアムプラン | スタンダード+シャンパン、銘柄指定のお酒など | 4,500〜6,000円 |
式場によってプランの名称や内容は異なります。見積もりをもらう際に、各プランに含まれるドリンクの種類をしっかり確認しておきましょう。
ウェルカムドリンクの費用相場
ウェルカムドリンクは、披露宴のドリンクプランとは別料金になっていることが多いです。
| 内容 | 費用相場(1人あたり) |
|---|---|
| ソフトドリンクのみ | 500〜800円 |
| ソフトドリンク+アルコール | 800〜1,500円 |
| オリジナルカクテル付き | 1,500〜2,500円 |
ウェルカムドリンクをつけるかどうかは任意ですが、ゲストの待ち時間が長くなる場合は用意しておくと喜ばれます。
費用を抑えるコツ
ドリンク費用を抑えたい場合は、以下のポイントを意識してみてください。
- ゲストの顔ぶれに合わせてプランを選ぶ:お酒をあまり飲まないゲストが多い場合は、ベーシックプランでも十分なことも
- 乾杯酒だけグレードアップする:全体はベーシックプランにして、乾杯酒だけシャンパンにするという方法もあり
- ウェルカムドリンクの種類を絞る:3〜4種類程度に絞っても、見た目の工夫で華やかさは演出できる
- 持ち込みを検討する:式場によっては持ち込み可能な場合も(持ち込み料の確認は必須)
ただし、費用を抑えることを優先しすぎると、ゲストの満足度が下がってしまう可能性があります。削るべきところと、しっかりかけるべきところのメリハリを意識しましょう。
よくある質問

Q. ウェルカムドリンクは必要?
必須ではありませんが、あると披露宴前の雰囲気が格段に良くなります。特に、挙式と披露宴の間に時間が空く場合や、遠方からのゲストが多い場合は用意しておくと喜ばれますよ。
Q. ドリンクメニューはゲストに見せるべき?
見せた方が親切です。卓上にメニューを置くか、席札やメニュー表に記載しておくと、ゲストがスムーズに注文できます。
Q. 持ち込みはできる?
式場によって対応が異なります。持ち込み料がかかる場合や、そもそも持ち込み不可の場合も。特別な銘柄のお酒を用意したい場合は、早めにプランナーに相談してみましょう。
Q. お酒を飲むゲストが少ない場合は?
ベーシックプランで十分な場合が多いです。その分、ノンアルコールカクテルやソフトドリンクの種類を充実させると、飲めないゲストも楽しめます。
まとめ
この記事では、結婚式のドリンクについてご紹介しました。
結婚式のドリンクには大きく分けて2種類あり、それぞれ違った役割があります。場面によって提供するドリンクを変えることで、ゲストの満足度をより高くすることができますよ。
また、ゲスト全員に同じものを提供する料理とは違い、ドリンクはゲストに選んでもらうスタイルです。ゲストの好みはさまざまなので、ゲストの顔ぶれを見ながら最適なドリンクを選んで用意するといいですね。
ドリンク選びで大切なのは、ゲストの年齢層や構成を意識すること、お酒を飲めない人への配慮、料理との相性、そして全体のバランスです。種類を増やすことよりも、「このゲストにはどんなドリンクが喜ばれるか」を考えることが、満足度の高い結婚式につながります。
結婚式のドリンクはあまり目立たないものの、ゲストの記憶には残りやすいアイテムのひとつです。おふたりでよく相談しながら、おふたりの結婚式にぴったりなドリンクを選んでくださいね。


