新時代の結婚式【サステナブルウェディング】とは?

サステナブルウェディングを執り行うカップル

社会全体での取り組みが進んでいるサステナブル。
それは、現在の環境や社会に影響することに配慮するだけでなく、未来への取り組みと言っても良いでしょう。
ただ、ウェディングにおいては、これらの取り組みと逆行している部分が一部であるように感じます。必要以上に華美な装飾を施したり、豪華で豊富すぎる食事や飲み物を提供したり、一瞬の映えのためにあらゆる手段を作したり。 そのせいで、結婚式が非常に高い費用であることが当たり前となっているように感じます。
先日にご紹介したエシカルウェディングとともに、環境にも、社会にも、未来にも配慮できるサステナブルウェディングについてご紹介します。

サステナブルとは

「サステナブル」は英語の”sustainable”から派生したもので、直訳すると「持続可能な」という意味になります。例えば、「サステナブルな生活」や「サステナブルな食品」といった表現は、「未来の世代にわたって続けていける生活」や「続けていける食品」を指しています。
ただし、「サステナブル」の意味は、単に「続けられる」ことだけを示すわけではありません。1987年に国連で提唱された「持続可能な開発」の概念以降、この言葉は地球の環境、社会、経済が未来にわたって続けられるような状態を指すようになりました。
なので、「サステナブル」とは、今現在だけではなく、未来の世代をも考慮に入れた「これからも続けられる状態」を目指す考え方を示しています。私たちの日々の生活の中で、食べ物から衣服、住居に至るまで、すべてが「サステナブル」であることが求められています。それは、短期的な視点ではなく、長期的な視野で、未来も考慮に入れた生活や社会を築くことを促す考え方です。
「サステナブル」という言葉は「持続可能性」を示すだけでなく、現状の生活や社会を改善し、未来にわたって維持可能な形にしようとする考え方や行動を奨励する言葉として用いられています。

サステナビリティの定義

「サステナビリティ」は、英語の”sustainability”から来ています。元々は「sustain(持続する、保つ)」と「-able(~できる)」から派生した言葉で、その本質的な意味は「将来にわたって機能を失わずに続けていくことができる状態」を示しています。
この言葉は、環境、社会、経済など、私たちの日々の生活のあらゆる面で使われています。例えば、企業がサステナビリティを追求するとは、短期的な利益追求だけでなく、社会や環境に配慮した経済活動を通じて、持続可能な成長を目指すことを意味します。また、私たち一人ひとりがエコバッグを持ち歩くことや、使わない照明を消すことなどの小さな行動も、サステナビリティの一環と言えます。
このサステナビリティの概念は、1987年の国連の環境に関する報告で「持続可能な発展」として定義されたことで広く認知されるようになりました。そこでは、「将来世代のニーズに応える能力を損ねることなく、現在世代のニーズを満たす発展」という考えが提示されました。
「サステナビリティ」は単に「続けられる」ことを超えて、未来の世代も考慮に入れた社会や環境を形成し、繁栄を持続させることを指します。そしてこの視点は、企業だけでなく、私たち一人ひとりの生活の中にも深く根ざしています。これは、自分自身の生活だけでなく、地球全体の持続可能性を考える上での重要なキーワードとなっています。

サステナブルな生活の例

サステナブルな生活とは、持続可能な生活という意味で、地球全体とその資源に配慮した生活のことを指します。これは、現在の私たちが抱える社会、環境、経済に対する課題を解決し、次世代へと良い状態で環境を引き継ぐことを目指します。そのためには、日常生活の中で個々の行動を改善し、自然環境や社会への負荷を減らすような生活習慣を身につけることが求められています。

具体的な取り組

  • マイボトルやマイバッグの使用
  • 物を長く使い、不用品はリサイクルする
  • 環境や人に配慮した商品を選ぶ
  • 節電・節水を心掛ける
  • フードロスを減らす
  • 再生可能エネルギーを選ぶ
  • ごみを減らす
  • プラスチックを使わない商品を選ぶ
  • 無駄をなくし、シンプルな生活を目指す

サステナブルな生活への取り組み方としては、小さなことから始め、徐々に習慣を改善していくというステップバイステップのアプローチが効果的です。また、「一人では意味がない」という思考を捨て、自分の行動が集まることで大きな変化をもたらすことを認識することも大切です。

サステナブルな生活への取り組み・考え方

  • 段階的に進めていく
  • まずは自分の現状を整理することから始める
  • 「一人でやっても意味がない」という思考を捨てる

最終的に、サステナブルな生活は地球全体を考えるために必要な行動であり、それは同時に私たち自身の質の高い生活を実現するためにも重要です。自然と共存しながら、人々が幸せに暮らすために、私たち一人ひとりができることから始めてみましょう。そして、それらの一歩一歩が全てを変えるきっかけとなるでしょう。

サステナブルの考え方をウェディングに

Weddingの看板

世界的にサステナブルな生活やサスティナビリティな考え方が進み、生活に着々と浸透されていっています。しかし、ウェディングの世界ではどうでしょうか。あまりうまく浸していない気がします。大手ポータルサイトが主導する「その時だけの映え優先ウェディング」に新郎新婦も大きく影響を受けて、一時の「映え」を優先するコトを目的としたウェディングが執り行われている。そんなケースがほとんどではないしょうか。今、世の中が進んでいる方向とかなりかけ離れているように感じます。
では、サステナブルな考え方をウェディングに活かすためにはどのような取り組みが可能なのでしょうか。

サステナブルウェディングの取り組み

地産地消
地元のビジネスを支援することは経済のサステナビリティに貢献します。ウェディングドレスやスーツは地元のドレス会社さんからレンタルすると良いでしょう。また、地元の花屋さんには季節の花を使った装飾を依頼し、ゲストをもてなすお料理は地元の食材を使ったメニューで構成するなども良い方法です。

廃棄物の削減
ウェディングでは大量の食料や装飾が使われ、その結果大量の廃棄物が発生します。食料の無駄を減らすために、正確な出席者数を把握し、フードウェイストを最小限に抑えましょう。また、装飾は必要以上に華美な演出は避けて、リサイクル可能なものや生分解性のものを選ぶと良いでしょう。

リサイクルとリユース
ウェディングドレスや装飾品は一度しか使用しないことが多いですが、リサイクルやリユースを考えるとサステナブルになります。また、お母様のウェディングドレスやジュエリーをリメイクして使用するなど、既存のアイテムを再利用するのも素晴らしいアイデアです。

招待状
招待状にリサイクル可能な紙を使用するか、電子メールで招待状を送るという選択肢もあります。

ギフト
ゲストに持ち帰っていただく引き出物や送信時にお渡しするプチギフトにはエコフレンドリーなアイテムや体験型のギフトを使ってみてはいかがですか?資源の無駄を減らすだけでなく、ふたりのウェディングがふたりのサステナブルな取り組みを宣言してくれて、ゲストにその想いが伝えることができるでしょう。

会場
自然の風景を生かした屋外での挙式や、太陽光発電を利用している建物など、サステナビリティについて取り組みを進めているエコフレンドリーな会場を選ぶことも考慮に入れましょう。
会場が持っているサステナブルウェディングの実例からふたりのウェディングにたくさんの提案をくれるかもしれませんよ。

ジュエリー
エンゲージリングや結婚指輪を選ぶ際には、エシカルな鉱山から採掘された金属や、ラボで作られたダイヤモンドを選ぶことも考えられるでしょう。

アクセス
ゲストに対して、結婚式に参加いただく交通手段として、公共交通機関の利用を促すこともサステナブルウェディングの取り組みのひとつになるでしょう。

サステナブルウェディングの影響

上記のサステナブルなウェディングでの取り組みは、環境への配慮を行い、地元社会に貢献し、経済的な持続の可能性を高めるでしょう。
サステナブルなウェディングは、単に環境に優しいだけでなく、社会へもポジティブな影響をもたらします。結婚式は人々が集まる特別な瞬間であり、それを通じて、参加いただくゲスト全員に、日常生活における小さな選択が地球全体のサステナビリティにどのように影響を与えるかを示す機会にもなるでしょう。

エシカルウェディングとの違い

緑がキレイなガーデンに佇む新郎新婦

エシカルウェディングとサステナブルウェディングは共に、環境に優しい選択や社会的な影響を考慮したウェディングプランを意味しますが、その焦点と強調点には若干の違いがあります。

エシカルウェディングは、社会的公正や道徳的な選択に重点を置いています。エシカルウェディングは、人権や公正な労働条件、動物の福祉などを考慮に入れています。例えば、エシカルウェディングでは、ダイヤモンドのような商品がどのように採掘され、その労働者がどのように扱われているかを考慮します。また、ゲストのギフトに対しても、公正取引商品や、地元で作られ、サステナブルな方法で製造された商品を選ぶことを優先します。
関連記事:【エシカルウェディングのススメ】これからの結婚式のカタチ

一方、サステナブルウェディングは、環境的な影響により強く焦点を当てています。サステナブルウェディングでは、環境への影響を最小限に抑え、無駄を減らすための方法を探します。これには、リサイクル可能な素材の使用、地元のフードや花の供給、カーボンフットプリントの低減、エコフレンドリーな会場の選択などが含まれます。

エシカルウェディングとサステナブルウェディング、この二つはよく一緒に取り入れられることがあります。エシカルな選択肢はたいていサステナブルで、逆にサステナブルな選択肢もエシカルだったりします。

まとめ

サステナブルなウェディングは、結婚生活の第一歩をエココンシャスな方法で踏み出す素晴らしい方法です。これらの提案は、自分たちの大切な日を特別なものにしつつ、環境に配慮するための選択肢を提供します。その一方で、完璧にサステナブルなウェディングを実現するのは難しいかもしれません。しかし、その努力そのものが、サステナビリティへの意識と取り組みを周囲に伝え、広める一助となります。

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