【エシカルウェディングのススメ】これからの結婚式のカタチ

環境に配慮したエシカルウェディング

先日にアップしたこれからのウェディングとそのトレンドの中でエコフレンドリーな結婚式について触れたんですが、今日はさらにもう1歩踏み込んで、環境にも配慮したエコフレンドリーな選択でカタチ作るこれからの結婚式のスタイル エシカルなウェディング について深掘りしてみました。

エシカルウェディング(Ethical Wedding)とは

エシカルウェディングは、地球環境に配慮し、持続可能な社会の実現に貢献するための結婚式のカタチ。
地球や環境にも、人にもやさしいウェディングです。
結婚式で使うアイテムの選び方、例えばプラスチック製品ではなく再利用可能な素材のモノを選ぶ、または地元の季節の花を選ぶなどから始まり、食事や引き出物に至るまで、可能な限り環境負荷の少ない選択することになります。エネルギー効率の向上や廃棄物の削減、地元経済への貢献など、エシカルなウェディングは、大切な一日を祝うだけでなく、自分たちの意識を示し、未来への投資も行うこれからの結婚式のスタイルと言えるでしょう。

環境問題への取り組みについて

環境問題は、地球全体が直面している課題であり、結婚式においてもこれからは環境への配慮が重要になってくるでしょう。
例えば、結婚式では大量の花が使われますが、それらの多くは一度きりの使用で廃棄され、ゴミになってしまいます。食事においても同様で、従来通りのメニューやおもてなし方法では、華美な盛り付けで必要な余剰な食材や食べ残しから廃棄となってしまう食材が多く発生してしまい、環境への配慮ができているとは言えない状況でしょう。
これらの環境問題を軽減するための具体的な行動として考えられることは、地元の花を使う、シーズナルな食材を適切なボリュームで用いる、過度な装飾・演出を見直しすなどが考えられます。また、ゲストへの引き出物やギフトも、使い捨てではなく、再利用可能なアイテムやエコな素材を選ぶことで、環境への負荷を軽減することができるはずです。

結婚式でできる環境への配慮

エシカルウェディングでは、全ての選択においてが環境への配慮が求められます。
まずは招待状。これはデジタルで送ることで紙の使用を減らすことができます。メニューや席次表などは再生紙の利用が適切でしょう。お料理においては地元で育てられた食材を適切なボリュームで使用し、フードロスを避けるメニュープランを選ぶと良いでしょう。花や引き出物などでも同様の配慮が必要です。
また、結婚式場選びも大切な要素で、自然光を利用したり、太陽光発電など再生可能エネルギーを使用しているなどの取り組みを行っている会場も出てきていますので、エコな取り組みをしている会場を選ぶのが良いでしょう。会場の装飾においては、シングルユースのプラスチックを避け、リサイクル可能な材料や、生分解性の材料を使うことで、環境負荷を軽減することができます。
これらひとつひとつ選択は小さく見えるかもしれませんが、結婚式という大きなイベントでは出席者も含めて考えると、しっかりと環境に配慮できていると言えるでしょう。

エシカルウェディングのメリット

エシカルウェディングの最大のメリットは、環境に配慮した取り組みができること、そして自分たちが考えるのライフスタイルをゲストに宣言できることです。
このスタイルのウェディングは、 従来のモノに対する考え方や必要性を見直し、本当に必要なものを必要なだけを選ぶことを促すため、無駄な出費をすることなく、理想のウェディングを執り行うことができるという経済的なメリットがあげられます。また、エシカルな選択を通じて自分たちのライフスタイルの選択を見せて、ゲストが環境問題について考えるきっかけを提供するきっかけにしてもらうこともできるでしょう。例えば、リサイクル可能な材料で作られた引き出物を提供することで、ゲストが持続可能なライフスタイルを考えるきっかけになるかもしれません。

結婚式でできる3R

結婚式においても、3R(Reduce、Reuse、Recycle)の考え方をうまく利用することで、環境に配慮したエシカルなウェディングを実現することができるでしょう。

Reduce(リデュース)

エシカルウェディングを考える上で、最初に考慮すべきは「リデュース(削減)」です。エシカルなウェディングでは、無駄な消費を抑えることが大前提となります。前述の通り、必要以上の招待状を印刷する代わりにデジタルの招待状を利用することで紙の消費を削減できます。また、過剰な装飾やフラワーアレンジメントを控えることもリデュースの一環です。食事についても、ゲストの数に合わせた適切なボリューム料理を華美な盛り付けをすることなく提供することで、食材の無駄を防ぐことが可能です。
結婚式における様々な演出をシンプルに見直すことで過剰な消費を減らすことが実現できるでしょう。

Reuse(リユース)

「リユース」は使用済みのアイテムを再利用することを意味します。ウェディングでは、例えばレンタルのウェディングドレスやタキシードを選択することもそれにあたります。会場装飾や演出も一度の使用だけを考えたモノを使うのではなく、何度も利用できるモノを選ぶと良いでしょう。また、ゲストに持ち帰ってもらえるようなアイテムを選ぶことも、リユースを促すことになります。
一度限りしか使用しないアイテムを必要以上に利用せず、レンタルで対応可能なモノはレンタルを選択するのが良いでしょう。

Recycle(リサイクル)

「リサイクル」は資源の再利用を意味します。ウェディングでは、例えば招待状やメニューカードなどにリサイクル紙を使用することや、ゲストへのギフトにリサイクル素材を使った商品を選ぶことなどが考えられます。衣装においても、お母様が着用したウェディングドレスをリメイクして利用したり、あまった生地を活用してブーケや装飾グッズとしたり、引き出物にリサイクルの商品を選択するなど、様々なリサイクルの取り組みができるでしょう。

結婚式での取り組み事例

エシカルなウェディングを実現するためには、環境への配慮に取り組んでいる(取り組もうとしている)業者さんの選択が非常に重要です。具体的には、持続可能な価値観を持つ、フローリスト、料理人、ドレスデザイナー、演出グッズ会社などを見つけ、彼ら自分たちのエシカルなウェディングという価値観を認識してもらい、協力してもらうことで実現できます。

装花

ウェディングの花は美しさと華やかさを演出する一方で、使い捨てで一度きりの使用で終わってしまいます。
こういった現状を変えるためには、地元で育てられた季節の花を適切な量で使用して、過度な栽培と輸送による環境負荷を軽減することに貢献できるでしょう。さらに会場の装飾で使用された花は廃棄せず、後でゲストに持ち帰ってもらうこともできます。
また、会場を装飾するフラワーアレンジメントでは生花以外の素材もうまく使うことで、全体として必要となる花の量を減らしても華やかさを表現できる方法なども考えられます。

装飾

装飾はウェディングの美しく引き立てるために重要な要素ですが、過度な装飾はできるだけ避けるべきです。
会場装飾するアイテムは、前述の花やキャンドル、クロス、ウェルカムボード、ペーパーグッズ、バルーン、サイン、フレームなど、かなり多くのアイテムがあります。その多くは会場や業者さんからレンタルできますが、ウェルカムボード、ペーパーグッズ、サインなどはDIYブームや映えもあって過度になりがちです。
自分たちの理想とするウェディングに、本当に必要なのかどうかをもう一度考え直した上で、シンプルであっても、自分たちのスタイルを表現できる適切なボリュームで活用するのが良い選択だと言えます。

ウェディングの食事はゲストのおもてなしで大切なモノの一つですが、食材の選択や量、調理方法は大きく環境に影響を及ぼします。
地元の季節の食材を用いる、オーガニックな食材を使用する、フードウェイトを考えるなどは、季節はずれの食材を育てるといった環境に負荷をかける行為を減らしたり、輸送コストを削減したり、農薬などを使用せず食材を育てるための自然環境を保護する取り組みにも貢献できたり、食材の廃棄量を減らすといった結婚式以外でも取り組まれている環境への配慮に繋がります。
食は環境への配慮を考える上で積極的な取り組みができる項目と言えるでしょう。

ペーパーアイテム

結婚式では招待状や席札、メニューカードなど、さまざまなアイテムに紙が用いられます。
これらについては、リサイクルペーパーやFSC認証の森林から取得された紙を使用することで環境負荷を軽減することが可能です。さらに、電子招待状の活用やQRコードをスキャンすることで提供するデジタルメニューを活用することで、紙の使用量を大きく抑えることができるでしょう。

カトラリー

披露宴のテーブルセッティング

結婚式では、コロナ禍であったことも影響し、一度使われた後に廃棄される使い捨てのカトラリーやお皿が多くありました。しかし、コロナの影響も薄れて、以前の状況を取り戻すようになった今となっては使い捨てという選択をなくして、会場が提供してくれるカトラリーを利用することで環境への配慮した取り組みができるでしょう。
どうしても使い捨てが必要な場合は、バイオディグレーダブル(Biodegradable)の素材を使用した製品を活用することで環境負荷を軽減できます。

衣装

結婚式のドレスやタキシードは、一生に一度しか着ないことがほとんどのため、多くの場合は会場が提携している衣装屋さんからレンタルすることを選択するカップルが多いです。環境への配慮を考えた選択としてもそれが最も良い選択の一つと言えるでしょう。他には、お母様のウェディングドレスをリメイクするなども考えらえます。
ドレスはウェディングのトレンドにあわせて変化していき、常に新しいデザインやスタイルが求められます。さらに「映える」ことを過剰に意識した考え方もあってか、次々に新しいモノが生み出されていきます。また、結婚式場にとっても利幅が大きいアイテムのため、強きなセールスが行われるポイントでもあります。こういった背景の中でエコな取り組みを..というのは難しいのかもしれませんが、自分たちのライフスタイルを宣言するといった観点も含めて考えた場合、できる限りの配慮を考慮した選択をしたいものです。

引き出物・ギフト

引き出物やギフトは結ゲストへの感謝の意を示す大事なアイテムです。
エシカルウェディングにおいては、フェアトレード製品の引き出物を選ぶことで、ゲストへの感謝の意を示すと同時に、開発途上国の生産者への支援と環境配慮のメッセージを伝えることが可能です。フェアトレード製品は、製品が公正な取引のもとで生産されたことを保証するフェアトレード認証を受けています。コーヒーやチョコレート、ハンドメイドのアクセサリーなど、幅広い製品が存在し、それぞれに生産者のストーリーや製品へのこだわりが詰まっています。これらを引き出物やプチギフトとして選択することで、ゲストにもその思いを伝えることができるでしょう。

ミニマル

環境への配慮を考えた結婚式を執り行う場合、ミニマルな考え方はとても重要です。
過度な飲酒や、きらびやかに見せる今の時代の流れの中で、自分たちの理想とするウェディングに本当に必要なものだけを見極めて選択していくことが必要になるからです。
先に紹介した花や食、ドレス、ペーパーアイテムの選択等もありますが、そもそもの自分たちが理想とするウェディングに対する考え方にしっかりとしたコンセプトを持っていないと、これらの選択は難しいでしょう
エシカルウェディングを執り行うという事は、自分たちだけのウェディングと言うコンセプトや価値観をしっかりと持ち、結婚式に必要なアイテムや知識をしっかりと吸収した上で、必要なものを適切な分量で選択していくミニマルな考え方が重要になります。

エシカル ウェディングのための業者さん選び

エシカルなウェディングを実現するためには、環境に配慮したアイテムやサービスを提供する業者さんを選ぶことが重要です。

フェアで見つけるエシカルな業者さん

エシカルなウェディングを実現するためには、環境への配慮をしっかりと考え、フェアトレード製品も取り扱っている業者さんを探すことが大切です。ネットで検索して情報集取し、フェアや展示会に参加してそのモノを実際に確認するようにしましょう。
ネットで掲載されている情報は、過度にPRされた情報の可能性もあるので、実際にそのモノに触れて、見て、体験できるブライダルフェアは最も適切な手段と言えるかもしれません。
サステイナブルなウェディングドレスを提供するドレスショップ、エコな製品を使用するフローリストなど、ブライダルフェアや展示会では様々な業者さんが参加しています。その機会を利用して、直接業者さんと話して、アイテムを試して確認するようにしましょう。

環境に優しい会場の選び方

シンプルなウェディング

エシカルなウェディングを計画する上で、会場の選択は非常に大きな部分を占めると言えるでしょう。ただ、その会場の環境への配慮はネットで公式サイトを見たり、普通にフェア参加しただけでわかるものではありません。
環境に配慮した会場の選ぶ時のポイントをいくつか挙げます。

ネットで情報収集する

会場公式サイトや公式SNSアカウントで、その会場が環境に配慮した取り組みをPRしているかどうかから、まず調べ始めましょう。
また、パーティレポートやその動画、先輩花嫁の声をチェックすることで、その会場での環境への配慮がどう取り組まれているのかを知る手がかりを得ることができるでしょう。

積極的にブライダルフェアに参加する

ある程度ネットで情報が収集できたのなら、ブライダルフェアに参加して、実際に自分たちの目で見て体感してチェックするようにしましょう。
会場の雰囲気や装飾、展示されているアイテムや、引き出物、試食会に参加できるのなら、料理とその調理方法など、様々なポイントで環境への配慮についてチェックすることができます。
実際に行ってみて確かめる、これをきちんと行えば、自分たちが考えるエコフレンドリーなウェディングが実現できるかどうか見えてくるでしょう

フェアで質問する

ブライダルフェアに参加して、自分たちの目で見てチェックをした時、会場を案内してくれるウエディングプランナーさんにその都度質問をして、環境への取り組みについて確認することも忘れずに行いましょう。
会場でもともと行っていることや、業者さんを含めた取り組み、オプションで対応してくれるサービスなど、様々な提案をしてくれることでしょう。
前述の通り、エシカルウェディングを行う場合は、会場のサポートは絶対に欠かせません。なので、自分たちが考えているウェディングが環境への配慮を重視していることを、ウエディングプランナーさんにきちんと伝えて、いろいろな提案をもらうようにしましょう。

まとめ

エシカルウェディングは、結婚式を通じて環境に配慮したライフスタイルを実践できる素晴らしい機会です。従来そして今も行われる「その日に行われる結婚するふたりを祝福するイベント」としての結婚式から、それ以上の価値を生み出せるチャンスのある場だと感じます。
世の中で広く環境への配慮が言われるようになって少し経ちますが、ウェディングにおける取り組みは実現できておらず、一瞬の「映え」のためにすべてを優先しているのが現状です。
何もかも全て環境への配慮を…と考えるのではなく、様々な選択をする時に、環境への配慮という考え方も含めて、その選択を行いふたりが理想とする結婚式を作っていくようになってきているのではないかと考えます。
一生に一度の特別な日を、環境に優しく、美しく、そして思い出深いものにする、これからのウェディングがそうなっていけばいいなあと思います。

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