【大人数の結婚式】メリット・デメリットは?気を付けたいポイントも!

ガーデンウェディングで、多くの出席者にフラワーシャワーで祝福されながら入場する新郎新婦

前回の記事「【家族婚】少人数の小さな結婚式におすすめの演出をご紹介」では、少人数で行う結婚式「家族婚」におすすめの演出やアイデアをご紹介しました。
この記事では少人数婚とは反対の「大人数の結婚式」についてみていきましょう。

最近では「たくさんの人を招待して大人数の結婚式を挙げたい!」と考える人も増えています。今までお世話になった友人や知人、親族などたくさんの人を結婚式に招待したいと思っても、
「大人数の結婚式って実際どうなのかな?」
「準備が大変そう…」
「大人数の結婚式のデメリットはなんだろう?」
など疑問に思っている人も多いはず。

そこで今回は大人数の結婚式のメリット・デメリットをご紹介します。気を付けるべきポイントについても触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

大人数の結婚式とは

薄い紫色でコーディネイトされた披露宴会場

大人数の結婚式と言われるのは、何名くらいのゲストを招待するものなのか疑問に思っている人もいますよね。
明確に定義されているものではないため考え方はさまざまですが、100名以上のゲストを招待する結婚式を大人数の結婚式と呼ぶことが多いようです。

ゼクシィトレンド調査2024(全国推定値)」によると、披露宴の招待客人数は平均52.0人となっており、60~70人未満が14.1%、次いで50~60人未満が11.9%という結果になっています。
100名以上招待した割合は6.8%となっており、大人数の結婚式は全体から見ると少数派と言えるでしょう。

大人数結婚式の特徴

大人数の結婚式といっても、人数によって準備の内容や注意点が変わってきます。規模別の特徴を理解しておくことで、より良い準備ができるでしょう。

右側の窓から光が差し込んでいる荘厳で大きなチャペル。

100~150名の結婚式

では、多くの人に祝福してもらえる一方、まだ管理しやすい人数です。親族・友人・職場関係者をバランス良く招待でき、ホテルの中規模宴会場やゲストハウスの大きめ会場で開催することが多くなります。

150~200名の本格的大人数ウェディング

華やかで盛大な結婚式が実現できます。ただし、準備の複雑さが格段に増すため、早めの準備開始と詳細な計画が必要になります。

200名以上の大規模ウェディング

まさに一大イベント。準備期間も長く、専門的なサポートが必須になります。大型ホテルの最大宴会場やコンベンションホールでの開催となることが多いでしょう。

大人数の結婚式のメリット

黄色と赤の花でナチュラルなコーディネイトされた流しスタイルの披露宴のゲストテーブル

では、大人数の結婚式にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
大人数の結婚式のメリットとしては

  • たくさんの人に祝福してもらえる
  • 自己負担額が少なくなる可能性も
  • 二次会を開催しなくて◎
  • 演出の幅が広がる

があります。それぞれ詳しくみていきましょう。

たくさんの人に祝福してもらえる

たくさんのゲストからフラワーシャワーを浴びながらガーデンウェディングの会場に入場してくる新郎新婦

大人数の結婚式はたくさんの人に「おめでとう」とお祝いしてもらえることが魅力。挙式後に行うフラワーシャワーなどは、人数が多ければ多いほど華やかになりたくさんの祝福のシャワーが降り注ぐ幸せな瞬間になります。また、おふたりのために集まってくれたたくさんのゲストを見て「これだけ多くの人に支えてもらっていたのだな…」と改めて感謝できる機会にもなります。

大人数ならではの感動シーンとして、フラワーシャワーの圧倒的な美しさ、バルーンリリースの壮大な演出、全員での乾杯の迫力、会場全体が一体となる瞬間などがあります。多くの人に見守られることで、結婚への決意がより強くなるという心理的なメリットもあります。

大人数の結婚式は、多くの人に祝福をして欲しい人やたくさんの人に感謝の気持ちを伝えたい人、大勢でわいわいした雰囲気の結婚式をしたい人におすすめのスタイルですよ。

自己負担額が少なくなる可能性も

MONEYを書かれた木製のおもちゃ

大人数の結婚式は、ゲストの人数が多ければ多いほど結婚式全体の費用は高くなります。しかし、ゲストが多いということは、ゲストからいただくご祝儀も多くなりますよね。そのため、ゲストひとりひとりにかかる費用ではなく結婚式全体にかかる費用、つまり演出や会場装飾、衣裳などをうまく調整すれば自己負担額が少なくなる可能性があります。

費用対効果が良い理由として、会場装飾費、音響・照明費、撮影費用などの固定費が人数で割れることが挙げられます。例えば150名の場合、総費用約750万円に対してご祝儀収入約450万円(1名平均3万円)で、自己負担額は約300万円程度になります。

人数が多いと全体の見積もりが高額になり驚いてしまうかもしれませんが、いただけるご祝儀額も考慮して自己負担額がどれくらいになるのかしっかりと考えてみるといいですね。

二次会を開催しなくても◎

新郎新婦を真ん中にして、出席者がまわりに整列してこちらに進んでくるガーデンウェディングの様子

少人数婚の場合招待できるゲストが少ないので、結婚式に呼べなかったゲストにも結婚の報告をするために二次会を開催することがあります。しかし、大人数の結婚式であればたくさんのゲストを結婚式に招待できるので呼びたいゲストを全員招待できる可能性があり、二次会を開催しなくてOKなのも魅力。

二次会不要のメリットには、準備の手間が大幅に削減される、追加費用がかからない、当日の体力的負担が軽減される、ゲストの負担も軽減される、結婚式後の時間を有効活用できるなどがあります。

大人数結婚式なら、家族・親族、学生時代の友人全員、職場の同僚・上司・部下、趣味仲間、習い事の仲間、近所の方々、恩師、元同僚など、幅広いゲストを招待できます。二次会の準備はなかなか大変ですし、二次会を開催しなければ結婚式後にゆっくりと結婚式の余韻に浸る時間がとれますね。

演出の幅が広がる

緑いっぱいの森にたたずむ、ピンクのウェディングドレスを着た新婦と、その友人たち8名。

大人数の結婚式だからこそできる演出や大人数で盛り上がる演出など、演出の幅が広がるのも魅力のひとつ。みんなを巻き込んで行うフラッシュモブなどは会場全体がひとつになる演出ですし、全員参加型のゲームなどは盛り上がる演出なのでわいわいした賑やかな雰囲気になります。

入場演出では、ゲスト全員による拍手の嵐やブライズメイド・グルームズマンを伴った華やかな入場ができます。参加型演出として、会場全体でのウェーブ、ゲスト全員でのカウントダウン、巨大なハートやメッセージの人文字、全員参加のダンスタイムなどが可能です。

ゲスト全員で行うバルーンリリースは、人数が多ければ多いほど華やかになり写真映えする演出になりますよ。また、様々なパターンの記念写真も撮影でき、全員での集合写真、世代別写真、関係性別写真、テーブル別写真、新郎新婦とのツーショット写真など、豊富な思い出を残すことができます。

大人数の結婚式のデメリット

新婦の白いハイヒールと薄いピンクのたくさんのバラのブーケ

メリットの次はデメリットについてみていきましょう。
大人数の結婚式のデメリットは

  • 会場が限られる
  • ゲストと触れ合う時間が少ない
  • 混雑して誘導がスムーズにいかないことも
  • アットホームな雰囲気には不向き

があります。

会場が限られる

薄いピンクと濃いピンクの花でコーディネイトされたゲストテーブル

大人数の結婚式の場合、ゲストが全員入れる会場を探さなければなりません。100名以上のゲストが入れる広い会場がある式場はあまり多くないため、式場選びが限られてしまうのがデメリット。ゲストの人数が多い分提供する料理の数も増えるのでしっかりと対応できるかどうか、大人数のゲストをしっかりとおもてなしできる設備が整っているかどうかも確認が必要です。

また、挙式会場は披露宴会場よりもコンパクトな作りになっていることが多いので、挙式にゲスト全員を招待できない可能性があります。大人数を収容できる挙式会場でも、席数に限りがあり立ち見になってしまうゲストがいることもあるので、しっかりと確認するといいでしょう。

会場選択時の制約として、大型会場を持つ式場が限定される、人気の日程は早めに予約が埋まる、会場費が高額になりがち、立地条件が限られる場合がある、駐車場の台数制限などが挙げられます。

ゲストと触れ合う時間が少ない

ゲストの人数が多いと、ゲストひとりひとりと会話したり触れ合ったりする機会は少なくなります。新郎新婦がいるメインテーブル付近が混みあってしまうこともあり、おふたりに話しかけたくてもできなかったといいうゲストが出てきてしまう可能性も。

具体的には、1人当たりの会話時間が1~2分程度になってしまい、遠いテーブルのゲストとはほとんど話せない、高砂での写真撮影待ちの行列ができる、お見送り時が慌ただしくなるなどの問題が生じます。

対策として、計画的なテーブルラウンド、中座時のエスコート活用、披露宴前後の時間活用、各テーブルでのスピーチタイム、デザートビュッフェでの交流時間などを設けることが有効です。テーブルラウンドをしてゲストと触れ合う時間を取り入れるなど、なるべくゲストと会話できる演出を入れるようにするといいですね。

混雑して誘導がスムーズにいかないことも

白い羽根のついたペンとゲストが署名するシート

大人数の結婚式では、受付が混雑したり挙式会場から披露宴会場への移動がスムーズにいかず時間がかかったりすることがあります。移動時間なども全て結婚式全体の時間に含まれており、誘導がスムーズに進まないことで披露宴の進行が遅れてしまうことも。

よくある混雑ポイントには、受付での芳名帳記入、挙式会場への入場、披露宴会場への移動、お化粧直し・お手洗い、写真撮影の順番待ち、お見送り時の混雑などがあります。

混雑解消のアイデアとして、受付を複数箇所に分散する、事前受付を活用する、案内スタッフを増員する、動線を整理する、時間的余裕を確保するなどの工夫があります。待ち時間が長く間延びしてしまうとゲストの印象が悪くなってしまうので、受付で芳名するのではなく事前にカードに記入してきてもらったり、進行を詰めすぎずにゆったりと過ごせるようにしたりとスムーズに進められるように工夫するのがおすすめです。

アットホームな雰囲気には不向き

大人数の結婚式はどうしても盛大で華やかな雰囲気の結婚式になります。そのため、アットホームな雰囲気やカジュアルな雰囲気の結婚式にしたい人には不向きです。ゲストと食事を楽しみながらアットホームな雰囲気で過ごしたい、形式的な結婚式ではなくカジュアルな空間にしたいと思っている人は大人数の結婚式は避ける方が良いでしょう。

フォーマル感が強くなる理由として、会場の規模と格式、進行の時間制約、マイクを使った会話が中心になること、形式的な演出が多くなること、個人的な会話の減少などがあります。また、準備の複雑さと負担も大きくなり、ゲストリストの管理、席次表の作成困難、引出物の種類分け、アレルギー対応の複雑さ、連絡事項の周知徹底などが課題となります。

大人数の結婚式で気を付けるべきポイント

大人数の結婚式を挙げる時に気を付けて欲しいポイントがいくつかあります。

小さなオレンジや白の花とグリーンの葉っぱでコーディネイトされた白いクロスのゲストテーブル

早めに会場予約をしよう

先ほどデメリットでも触れたように、100名以上のゲストを収容できる会場には限りがあります。そのため、希望の会場があるときや人気の日取りで結婚式を挙げたい場合は、早めに式場を予約するようにしましょう。特に、人気の日程で検討しているときは、早めの行動が大切。式場側も受け入れられるゲスト数に限りがあるため、会場自体は空いていても予約数がいっぱいになってしまい受け入れ不可ということも。会場に目星がついたら、早めに見学に行くようにしましょう。

予約のタイミングの目安として、人気の土曜日・大安なら1年前から、平日・仏滅なら6~8ヶ月前から、春・秋のシーズンなら10ヶ月前から、夏・冬なら6~8ヶ月前からの準備が推奨されます。

収容人数ギリギリは避けた方が◎

薄いピンクの大きめのたくさんのバラでコーディネイトされた円卓のゲストテーブルが3つ

それぞれの会場には収容人数が定められていますが、収容人数ギリギリの会場は避けるのがおすすめです。120名収容可能な会場に120名ギリギリで配置すると、ゲストはとても窮屈に感じてしまいますしテーブルの配席も難しくなってしまいます。招待したいゲストが増えた時にも対応できなくなってしまうので、招待したいゲスト数に少し人数をプラスした人数で会場を探すと◎。

適切な収容率の目安は、理想的には80~85%、最大でも90%まで、ゆとりある配置なら75%程度が良いでしょう。また、1テーブルに何名座れるのか、テーブルは最大何卓配置できるのかも確認するのがおすすめ。簡単でいいので、テーブルごとの配席を考えた上で会場を選ぶと後で席次表を組むときにスムーズですよ。

確認作業は慎重に行おう

結婚式ではさまざまなことを確認する必要があります。特に、大人数の結婚式の場合は確認作業ひとつひとつをしっかりと慎重に行うといいですね。

カップルがソファーに座って、仲良くパソコンで検索しているシーン

出欠確認

少人数婚の場合も同様ですが、ゲストの出欠確認は確実に行いましょう。招待状を出しても、出欠の返事が来ないことがあります。返事を忘れていたり、まだ出欠が決まっていなかったりとさまざまな事情があることも。結婚式の人数が多ければ多いほど誰から返事が来たのか把握するのが大変になるので、リストを作るなど確実に確認できるように工夫するといいですね。

出欠管理のコツとして、Excelやアプリでの一元管理、返信期限の設定と催促、未返信者への個別連絡、出欠変更への柔軟な対応などがあります。返信率を上げる工夫には、返信しやすいハガキデザイン、QRコードでのWeb返信、電話での確認フォロー、返信期限の適切な設定などが効果的です。

アレルギーの有無

披露宴での料理を楽しんでもらうためにも、ゲストのアレルギーをしっかりと確認しましょう。大人数のアレルギーを把握するのは大変なので、招待状の返信ハガキ欄にアレルギーについて記載できるようにすると◎。アレルギーがある場合は加熱していればOK、つなぎOKなど、どの程度なら大丈夫なのか確認が必要なことがあります。どこまで確認すれば良いのか、招待状に記載する前に式場に相談するのがおすすめです。

アレルギー確認のポイントには、主要アレルゲン7品目の確認、重症度の把握、代替メニューの準備、当日スタッフへの情報共有などがあります。

引出物やお礼

人数が多くなると、ひとりひとりに用意する物も多くなります。特に、引出物を人によって分けるときは、しっかりと確認が大切。細かく分けしてしまうと把握しきれないので、「親族」「友人」などざっくりと分けるのがおすすめです。

また、受付担当や余興担当、祝辞をしてくれた人にお礼を用意するときは漏れがないか確認しましょう。遠方からくるゲストがいるときは、お車代も忘れずに用意してくださいね。

引出物の分類例として、親族には格式のある品物、友人には実用的で喜ばれる品物、職場関係には上品で使いやすい品物、年配の方には和風で品のある品物を選ぶと良いでしょう。

大人数結婚式の準備スケジュール

大人数の結婚式は準備期間も長く、計画的なスケジュール管理が重要です。

手帳の9月のページが開かれていて、黄色のマーカーで曜日にハイライトがされている

12ヶ月前

招待予定ゲスト数の概算、予算の大枠決定、会場見学開始、日程の候補決定を行います。10ヶ月前までには会場の正式予約、基本プランの決定、招待ゲストリストの作成開始、衣装店の見学開始をしましょう。

8ヶ月前

招待状のデザイン決定、料理・ドリンクの選択、演出内容の企画、衣装の決定・予約を済ませます。6ヶ月前までには招待状の印刷・発送、席次の大枠決定、引出物の選定開始、撮影業者の選定を行います。

4ヶ月前

出欠の確認・催促、最終人数の確定、席次表の作成開始、アレルギー等の確認をします。2ヶ月前までには席次表の完成、引出物の最終決定、演出の詳細確認、当日スケジュールの作成を行います。

1ヶ月前

は全ての最終確認、当日の役割分担、リハーサルの実施、緊急時の対応策を準備しておきましょう。

よくある失敗例と対策

CHECKと書かれているクラフトペーパーとクリップ

大人数の結婚式でよくある失敗例とその対策をご紹介します。

席次表の作成ミスでは、人間関係を考慮せずに席を決めてしまい、当日気まずい雰囲気になることがあります。対策として、事前の関係性調査、複数人でのチェック、柔軟な変更対応を心がけましょう。

時間の押しは、進行が遅れて全体のスケジュールが狂ってしまう問題です。対策には、余裕のあるタイムスケジュール、進行担当者の明確化、緊急時の短縮プランの準備があります。

料理の不足では、最終人数の変更に対応できず、料理が足りなくなってしまいます。対策として、余裕のある発注、直前変更の対応確認、緊急時の追加手配を準備しておきましょう。

音響トラブルは、マイクの不調で司会の声が聞こえなくなる問題です。対策には、事前の音響チェック、予備機器の準備、技術スタッフの配置が重要です。

まとめ

この記事では大人数の結婚式についてご紹介しましたが、いかがでしたか。

大人数の結婚式はたくさんの人に囲まれて結婚式を挙げられるという魅力がある一方で、会場に限りがあったりゲストとの時間が少なかったりとデメリットもあります。

人数が多い分準備することや確認する項目も多くなるので、なるべく早めに結婚式の準備を進められるといいですね。

しかし、大人数の結婚式だからこそ得られる感動や喜びも数多くあります。たくさんの人に祝福される特別感、会場全体が一体となる演出の迫力、多くの思い出を一度に作れる貴重な機会など、大人数でなければ実現できない素晴らしい体験が待っています。

重要なのは、準備段階からしっかりと計画を立て、当日のトラブルに備えた準備をしておくことです。ゲスト一人ひとりへの配慮を忘れず、全員が楽しめる結婚式を目指しましょう。

大人数の結婚式は「人とのつながり」を最も強く感じられるスタイルの一つです。今までの人生で出会った大切な人たちを一堂に集め、新しいスタートを切る特別な瞬間を共有できるのは、何物にも代えがたい価値があります。

この記事を参考に、華やかで盛り上がる素敵な結婚式にしてくださいね!きっと、参列した全ての方の心に深く刻まれる、忘れられない一日となることでしょう。