【結婚式の衣裳】和装or洋装どっちにする?それぞれの魅力と選ぶポイントをご紹介!

タキシード姿の新郎とウェディングドレス姿の新婦が手を繋いで挙式会場を歩いている

前回の記事「【会場×ドレス】会場に合うウェディングドレスとは?会場別におすすめのドレスをご紹介」では、会場別におすすめのウェディングドレスやスタイリングについて詳しくご紹介しました。
今回の記事では、結婚式の衣裳を決めるときに悩みがちな「和装か洋装どちらを選ぶのか」について焦点を当ててみていきましょう。

結婚式の準備を進める中で多くのカップルが悩むのが「衣裳を和装にするか、洋装にするか」ということですよね。
純白のウェディングドレスに憧れる一方で、白無垢や色打掛の厳かな美しさにも惹かれるという人も多いはず。
「日本の伝統ある衣裳の白無垢を着てみたい。でも、ドレスにも憧れる」
「和装もドレスも両方着たいけれど、予算や時間の都合が…」
など、悩みを抱えるおふたりに向けて、この記事では和装と洋装それぞれの魅力や決め方についてご紹介します。予算についても触れているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

和装・洋装それぞれの魅力

まずはそれぞれの魅力をしっかり理解しておきましょう。
それぞれの魅力を知った上で、「どちらが似合うか」「どんな雰囲気を演出したいか」を考えながら衣裳を選ぶといいですね。

和装の魅力

紋付袴と白無垢姿の新郎新婦

和装の最大の魅力は、「日本の伝統美と日本人らしさを感じられる」という点です。
格式ある華やかな衣裳で、上品な所作が引き立ち着るだけで自然と背筋が伸びるような感覚を味わえます。また、和装はご年配の方に喜ばれるのも魅力のひとつ。「娘が白無垢を着る姿を見たい」と願う親御さんは多く、家族にとっても感慨深いシーンとなります。祖父母の時代から受け継がれる「日本の結婚式」の美しさを感じられますよ。

実は約7割の親世代が「和装姿も見たい」と思っています
特に母親は、自分が着られなかった白無垢への憧れを娘に託すケースも多いのです。

和装の花嫁衣裳は、主に3種類あります。

白無垢

全身を白で統一した最も格式高い衣裳。白は「嫁ぎ先の色に染まる」という意味を持ち、清らかさと誠実さを象徴します。厳格な雰囲気を演出できるため、神前式や仏前式などにぴったりの衣裳です。
選ぶポイント:白無垢でも生地や織り方で印象が変わります。正絹は光沢があり高級感が出ますが、化繊は軽くて動きやすいメリットも。

色打掛

豪華絢爛な刺繍や文様が施された華やかな衣裳。金や赤を基調にしたものが多く、披露宴やお色直しにも人気があります。鮮やかな衣裳なので、写真映えも抜群です。
選ぶポイント:会場の雰囲気に合わせて色を選びましょう。赤は定番ですが、最近は淡い色も人気です。

引振袖

色打掛よりもカジュアルな印象を与えるので、現代風のアレンジとして人気がある衣裳。歩きやすくスタイリッシュで、伝統とモダンの融合を楽しめます。
選ぶポイント:若い世代に人気。動きやすいので、ゲストとの距離が近い披露宴にもおすすめです。

また、和装は文様や色にも意味が込められているのも魅力。「鶴」は長寿、「松竹梅」は繁栄、「桜」は新しい門出を象徴しています。それぞれの柄に込められた願いを知ることで、衣裳への想いが一層深まりますね。

和装について詳しく知りたい人は「【和装の選び方】和装の種類・文様からヘアスタイルまで!結婚式の和装選びガイド」でご紹介しているので、参考にしてください。

緑の森の中で番傘を持ち、向かい合って立つ羽織・袴の新郎と色家掛けの新婦

和装はこんな方におすすめ

  • 伝統を大切にしたい方
  • 両親や祖父母に喜んでもらいたい方
  • 落ち着いた雰囲気や上品さを重視する方
  • 一生に一度の特別感を演出したい方
  • 写真に残したときの存在感を重視する方

和装を選ぶことは、日本人としてのアイデンティティを表現する機会でもあります。海外からのゲストがいる場合は、特に喜ばれることが多いですよ。

洋装の魅力

たくさんのウェディングドレスが展示されている前でドレス選びをしている新婦

洋装は、種類が豊富なので自分らしさと個性を表現できます。自由度と多様性の高さが洋装の魅力といえますね。
ドレスは形・素材・カラーのバリエーションが非常に豊富で、どんな花嫁さんも自分に合った自分らしいドレスを見つけることができます。

試着は平均5〜8着
多い人では20着以上試着することも。運命の一着に出会うまで、じっくり探すことができるのも洋装の魅力です。

代表的なドレスのシルエットには、次のようなものがありますよ。

Aラインドレス

上半身をすっきり見せ、裾に向かって自然に広がる王道シルエットです。種類も豊富で、どんな体型にも似合う万能タイプなので人気があります。
成功率90%以上:迷ったらAラインを選べば間違いありません。

プリンセスライン

スカート部分がふんわり広がり、まさに「お姫様気分」を味わえるドレスです。ボリュームがある分披露宴会場で映えるのも◎。可愛らしく華やかな雰囲気が好きな人におすすめです。
注意点:会場の広さを確認。狭い会場では動きづらくなることも。

マーメイドライン

名前の通り人魚をイメージさせる、大人っぽいシルエットです。体のラインを美しく見せることができ、上品でスタイリッシュな印象になります。
体型カバーのコツ:ウエスト位置を調整できるデザインを選ぶと◎。

エンパイアライン

胸下で切り替えがあり、軽やかでナチュラルな雰囲気のシルエット。ガーデンウェディングやリゾート挙式にぴったりですよ。
マタニティ花嫁にも人気:お腹を締め付けないので、妊娠中でも安心です。

上記以外にも、近年はカラードレスやパンツスタイル、ミニ丈ドレスなども増えています。結婚式のテーマや雰囲気に合わせて「自分らしさ」を自由に表現しやすいのが洋装の魅力ですね。

また、洋装はさまざまな挙式スタイルにも柔軟に対応できるのも魅力。チャペル式や人前式、ガーデンウェディング、海外挙式などどんなシーンでも映える万能さが洋装のポイントですよ。

ウェディングドレスについては「【ウェディングドレスの選び方】ドレスの種類と選び方のポイント」、カラードレスについては「【カラードレスの選び方】自分に似合う色の見つけ方からトレンドカラーまで」のコラムで詳しく解説しているので、チェックしてくださいね。

たくさんのウェディングドレスがかけられている

こんな方におすすめ

  • 憧れのウェディングドレスを着たい方
  • ナチュラルで自由な雰囲気を大切にしたい方
  • 海外挙式・リゾート婚を検討している方
  • 動きやすさを重視する方
  • アフターパーティーも考えている方

和装・洋装 どちらを選ぶ?決め方のポイントはこれ!

和装と洋装、それぞれの魅力をご紹介しましたが、どちらも魅力的だからこそ「どうやって決めればいいの?」と悩んでしまいますよね。
ここでは、和装と洋装どちらを選ぶのか決めるときのポイントをご紹介します。

挙式スタイルに合わせて考える

緑あふれるガーデンでフラワーシャワーを浴びながら、列席者の祝福の中を進んでいく新郎新婦

和装か洋装で迷ったら、まずはどんな挙式スタイルにしたいのかを考えるのがおすすめ。挙式スタイルが決まれば、自ずと衣裳の方向性も見えてきます。

和装が映えるのは、やはり神社や和の雰囲気を持つ式場。伝統的な神前式や和のテイストを取り入れた人前式なら、白無垢や色打掛がぴったりです。

一方、チャペルでの挙式やリゾートウェディングなら、ウェディングドレスが王道スタイル。バージンロードや緑の芝生に白のウェディングドレスはよく映えます。

挙式の衣裳については「【挙式の衣裳】ドレスと和装の魅力とデメリット〜スタイル別おすすめガイド」で詳しくご紹介しているので、参考にしてくださいね。

家族の希望を聞いてみる

欄干のある和風の橋を、紋付袴と色打ち掛け姿の新郎新婦が進んでいく後ろ姿

衣裳は本人たちだけの問題ではなく、家族にとっても大切な要素のひとつです。特に和装は先ほども触れたように親御さんやご親族世代に喜ばれる衣裳になっています。

和装は「親への感謝」を表現する手段として選ばれることも多く、結婚式のテーマが「家族への感謝」などの場合は和装がぴったり。和装か洋装のどちらにするか決めかねている時は、一度両家で話し合ってみると意外な意見が出てくるかもしれませんね。
「母は何も言わなかったけど、和装の試着に連れて行ったら涙を流して喜んでくれた」という声も多いです。

季節と会場の雰囲気で考える

紋付袴と色打ち掛け姿の新郎新婦が和の庭園で佇んでいる

春や秋の結婚式では、桜や紅葉を背景にした和装姿がとても絵になるのでおすすめ。春や秋は外で過ごしやすい気温なので、庭園付きの会場を選べば桜や紅葉をバックにゲストと写真を楽しめますね。

一方、夏やリゾート地では軽やかなドレスが過ごしやすく映えるので◎。季節感を大切にすることで、衣裳選びの方向性が自然と見えてきますね。

季節別のポイント

  • 春(3-5月):桜と和装の相性抜群
  • 夏(6-8月):涼しげなドレスがおすすめ
  • 秋(9-11月):紅葉と和装で風情ある写真に
  • 冬(12-2月):室内なら和装、洋装どちらも◎

時間配分も重要なポイント

支度時間の違い

  • 洋装:60〜90分
  • 和装:90〜120分

和装は着付けに時間がかかるため、早朝からの準備が必要です。体力的な負担も考慮しましょう。

和装も洋装も着たい!両方楽しむ方法

「和装と洋装、どちらも魅力があって決められない…」「和装も洋装もどちらも着たい!」という花嫁さんもいますよね。両方着たいという願いを叶えるには、いくつかの方法がありますよ。

前撮り・後撮りをする

石畳の街角で写真撮影を行っている新郎新婦と撮影スタッフを空撮している画像

衣裳を両方着たいのであれば、結婚式の前に撮影する「前撮り」や結婚式後に撮影する「後撮り」をするのがおすすめです。挙式当日は洋装スタイルにして、前撮りでは和装を着るというパターンが1番多くなっていますよ。

前撮り・後撮りをするメリットとしては、時間に余裕がありゆったりと撮影を楽しめること。結婚式当日は何かと忙しく、思うように写真が撮れないことがあるので写真にこだわりたい人にぴったりな方法です。スタジオ撮影も良いですが、神社や日本庭園などを背景にしたロケーション撮影も人気がありますよ。

前撮りの活用法
撮影した写真をウェルカムボードや席次表に使用すれば、当日ゲストに両方の姿を見てもらえます。

披露宴のお色直しでチェンジする

赤い番傘をさしながら、紋付袴と色打ち掛け姿で披露宴会場に入場する新郎新婦

披露宴でお色直しをするときに、和装→洋装や洋装→和装に衣裳チェンジする方法もあります。
最初は白無垢やウェディングドレスで入場し、お色直しで色打掛やカラードレスにお色直しすれば、ガラリと雰囲気が変わりゲストを驚かせることができるはず。

お色直しのときに和装を着用する場合、支度に時間がかかるため中座時間を長めにとる必要があるので注意しましょう。

時間配分の目安

  • 洋装→洋装:20〜25分
  • 洋装→和装:30〜35分
  • 和装→洋装:25〜30分

フォトウェディングで叶える

緑に芝生が広がる森で濃いブルーのタキシードと純白のウェディングドレスの新郎新婦が手を繋ぎ進んでいく。

結婚式は挙げないけれど写真だけ残す「フォトウェディング」でも、和装・洋装両方を楽しむカップルが増えています。衣裳やロケーションを自由に選べるので、自分たちらしい撮影が可能です。

フォトウェディングについて興味がある人は「【フォトウェディング】フォトウェディングのメリット・デメリットは?チェックポイントもご紹介!」をチェックしてくださいね。

費用はどれくらい違うの?

ガラスの植木鉢にたくさんの外国のコインが入っていて、そこから双葉が2つ芽吹いている

和装と洋装を検討していると、費用に関しても気になりますよね。
「ゼクシィトレンド調査2024(全国推定値)」によると衣裳ごとの平均費用は以下の通りになっています。

  • ウェディングドレス…29.0万円
  • カラードレス…26.7万円
  • 白無垢…19.5万円
  • 色打掛…27.8万円

一般的に「和装は費用が高くなる」と言われていますが、衣裳の費用だけを比較すると洋装の方が高くなっています。しかし、和装の場合は衣裳代以外の着付けなどの支度代やヘアメイク、小物などに多くの費用がかかる傾向があるので注意が必要です。
衣装を選ぶときには、支度代や小物なども含めた総合的な費用を算出して検討するといいですね。

まとめ

和装と洋装の魅力や迷ったときの決め方などをご紹介しました。

ご紹介したように、和装と洋装にはそれぞれたくさんの魅力があります。
どんな結婚式にしたいのか、何を大切にしたいのかなどおふたりが重視するポイントによって、どちらを選ぶ方が良いのか変わってきますね。

また、和装と洋装どちらか選べない場合は、両方着るという方法を選ぶこともできます。
衣裳はたくさんあるので決めきれずに悩んでしまう人が多いですが、大切なのは「自分たちらしくいられる衣裳を選ぶこと」です。

最後に決め手となる3つの質問

  1. 10年後に写真を見返したとき、どちらの姿を残したいですか?
  2. 大切な人に一番見てもらいたい姿はどちらですか?
  3. 自分が一番輝けると感じるのはどちらですか?

お互いの意見を尊重しながら、どんな衣裳を着たいのかよく相談してみてくださいね。
きっと、おふたりにとって最高の選択ができるはずです。